御苗場 Vol.10横浜に出展して思う事 | 鳥景写真家-タクミの野鳥ブログ

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CP+2012 御苗場 Vol.10横浜に出展して今回で3年目になります。


今回は応援して下さった方々のおかげで、オーディエンス賞の5位を頂きました。
昨年の3位よりは順位を下げましたが、初出展から毎回ベスト10入りをしていますので、ちても貴重な5位だと感じています。

今年の御苗場今までの中で一番充実感がありました。

今回の出展に際して、前回の御苗場終了からKazu3498さんと二人で時間をかけて考えました。

作品のコンセプトをどうするか?そしてどのように展示して作品を見せるか?の二つが私たちの課題でした。

決めたテーマは野鳥の生態写真ではなく、『鳥景写真』と日本の『和』です。
私たちは和紙に写真をプリントしました。
使用した和紙はアワガミファクトリーさんの
AIJP(アワガミ・インクジェットペーパー) 『びざん(手漉き)』です。
とても味のある和紙で和紙独特の質感が作品を引き立ててくれました。

この和紙『びざん』の味わいを出すために、あえて額装はせずに和紙の耳を額縁に見立てるために余白を多めに取って印刷をしました。

展示は壁から数センチ浮かせて影が出るように展示しました。
まは壁には障子紙を貼り『和』を演出しました。

作品(写真)については日本製のカメラで日本製のレンズを使い日本で撮影したものを選びました。(日本のメーカーでも製造は海外というものが多くなっています)

そして今回の6つの作品は、この『びざん』という和紙を使う事を先に決め、それからこの和紙に合う写真を選びました。

来年の御苗場に向けまた動き始めます!
自分自身の思いをまた作品にぶつけています!



作品と共に掲示した私たちのメッセージです。

『鳥景写真~made in japan』

美しい大自然の中でたくましく生きている野鳥たちの写真です。

2011年3月11日は日本人として、生きていく以上忘れることのできない日になりました。今までに経験したことのない自然災害と原子力発電所の事故。そして復興までの長い道のり。

そして、2011年は、写真を通じて何ができるのかを考えることになった年でもあります。色々と思うところはありましたが、結論は、野鳥を中心に撮り続けてきた我々には、これからも撮り続けるしかないとの考えに至りました。

従来から、我々は、写真を撮るのではなく、撮らせて頂いていると、野鳥や自然に感謝や謙虚な気持ちで接していました。そして、自然環境だけではなく周囲の人たちにも心配りを忘れずに撮影をしてきましたが、今回、改めて心に問いかけてみたところ、私たちは美しいも厳しい大自然の中で生き抜く、野鳥達の瞬間を撮ることで、自然保護、環境保護になるのでは、と、考えるようになりました。

野鳥は、その時には、「美しくもの」なり、「恐ろしいもの」になり、また、「カッコイイもの」にもなります。そして、美しいものもいつまでも、その姿を保つことは出来ません。そんな変化の瞬間を切り取ることが、震災後の私たちに出来ることではないか。

そして、日本の良さを、改めて見つめなおし、日本製にこだわってみました。

そんな思いを込めて、撮影と制作をした、6作品展示しています。